彼からの卒業
彼の行動、言動に一喜一憂するのはやめるようになったのに、心がヒマになるとついいろいろと考えてしまっていた。
久しぶりに開いた手帳のコラムに、卒業という言葉が書いてあって、その言葉が突き刺さった。
終わりを迎える関係がある。
それは卒業。
卒業はあなたが成長した証、と。
私は彼から卒業しないといけないんだ。
思わず「卒業したくない!」と心が叫んだ。
いつもは卒業後の新しい出会いにワクワクして、卒業の寂しさなんて感じないタイプだったから、卒業したくないという感情を味わうのは初めてに近かった。
成長した自分を感じた。
もう大丈夫、彼から最高の思考と言葉をもらった。
『誰の承認もいらない。これは私の決断だ』と。
そうだ、彼から何度も何度もこの言葉をもらった。
私は何度も繰り返しこの言葉を唱えてきたはずだ。
もう自分の身についてきていることもわかっている。
卒業できる。
ただ、まだ彼の言動に振り回されたかった。
これは過去の思考の習慣だ。
彼に翻弄される時間、彼のことを考える時間がなくなる、その時間にできること、やりたいことがないから。
いや、あるんだけどそこにチャレンジする勇気が無いから、過去に慣れたネガティブだろうがポジティブだろうが、その思考に支配されたいんだ。
さあ、卒業しよう。