本当の愛にたどり着くにはまだ

ヨーロッパ彼からのセッ クス要請をお断りし続けると、彼からは「セッ クスは僕らのひとつのつながりだ」

「君は普通じゃない」

というメッセージが来た。

 

ふ、普通じゃない?私が?

友達とセッ クスすることは普通なの?

 

普通じゃないのはどのポイントを見てそう言ったのだろう?

 

途中「断られたことが受け入れられない」とプライドを発動してきつつ、

「この前まで僕とのセッ クスが一番だと言っていたくせに、何か思い出して物語に浸ってる」

「もういい、若いトイボーイと付き合っとけ」

「君は後悔するに決まってる。愚かな女だ」と捨て台詞を放ちメッセージ交換はひと段落した。

 

確かに私は年下彼との失恋と、駐在彼との関係のもどかしさヨーロッパ彼とのお酒で紛らわすことを選んだ。

その流れでセッ クス要請メッセージに答えた。

 

だからそういうの、もうやめたいんだ。

 

男を失った傷を、男で癒そうとしている自分が嫌になった。

 

ヨーロッパ彼に、ウソでもいいから「君が必要だからセッ クスしたいんだ」とロマンチックな台詞を期待した。

 

期待どおりヨーロッパ彼に甘い言葉でセッ クス要請させていたら、私は受け入れていたのだろうか?

 

いや。

ただ、彼の言葉で遊びたかっただけだ。

 

ヨーロッパ彼とのセフレ関係を再開し、またヨーロッパ彼の行動に一喜一憂するのは見えていた。

 

それにそもそも彼が私に恋愛感情など乗せてくるはずがない。

もう私たちは甘い言葉を伝え合う関係ではないからだ。

 

それを信頼と取るか、冷めた関係と取るか。

 

私はまだ、フワフワ恋愛を楽しみたいオモチャのような女ということだ。

 

本当の愛にたどり着くにはまだ、私は思考が浅い。

本当の愛が以前より何なのかが見えてきている分、その世界へ入ることが恐ろしいんだ。

 

ひとりの男性を信じて愛すること。

その男性と関係を築くこと。

自分を見せること。

その男性を信じた自分を信じることが怖いんだ。